こんにちは。かーる1世です。
スペイン・バスク自治州の大都市ビルバオを日帰りで訪問しました。目的はグッゲンハイム美術館ですが、2軒のお勧めできるバルも訪問しています。
サン・セバスティアンからバスで往復しましたので、合わせてご紹介したいと思います。
2020年2月の訪問です。
目次
サン・セバスティアンからバスで移動
バスターミナル
サン・セバスティアン駅の地下あたりにバスターミナルがあります。
こんなトンネル通路を歩いて行くと、想像よりも広い地下バスターミナルが現れます。
電光掲示板で行き先や発車時刻、バス停番号を確認します。ビルバオに行くバス会社は2社あったと思いますので、該当のバス会社の窓口でチケットを購入。
片道ひとり12.6ユーロ(およそ1500円)でした。
バスのようす
ここが始発のためかバスの出発時間ギリギリまでドライバーは現れず、しばらく行列に並んでいました。
座席は自由席です。
バスの見た目から、ゆったりと座れる座席なんだろう、と思ったら大間違い。身長172㎝、日本標準の脚の長さの私ですら前の座席に膝が当たります。隣が他人だったらちょっと嫌な座席のサイズでした。
バスの出発は8:30。基本的に高速道路の利用ですが、走り出してすぐ、一度だけ高速を降りてバス停から乗客を拾いました。
ビルバオのバスターミナル に到着したのが9:50だったので、移動時間は80分ほど。
ビルバオのバスターミナルは、Bilbao Intermodal という名前です。事前にここから先のルートを調べるならこの名前を入れると検索できます。
グッゲンハイム美術館の行きかた
私たちはこのバスターミナルから直結している(と言ってもかなり歩きます)地下鉄を使ってグッゲンハイム美術館へ向かいました。
グッゲンハイム美術館の最寄り駅であるMoyua駅。地上に出ると大きなロータリーがありますが、美術館への標識があるので迷わないと思います。
大きな通りの先にグッゲンハイム美術館のアイコンのひとつ、パピーが見えてきました。
ちなみにバスターミナルからグーグルマップで行き方を検索すると、路線バスのルートが出てきます。バスのほうが歩く距離が少ないです。
そのほか、トラムを使う手段と、いっそのこと歩くという方法も。30分かからないので、建物を見ながらブラブラ歩いても楽しめる街並みです。
ビルバオの街の概要
この街の名所と言えば、グッゲンハイム美術館と世界遺産のビスカヤ橋。
ビスカヤ橋はワイヤーで吊るされたゴンドラで対岸に渡る吊り橋です。ゴンドラは人だけでなく車も運びます。
ビルバオ郊外の街にあるため、この橋には行っていません。
ビルバオの中心部はネルビオン川が流れており、ボートクルーズで川から街を眺めることができるようです。
大きな都市ではありますが、中心部はわりとコンパクトであり、地下鉄やトラムを利用すればめぼしいところには短時間で行けます。
ただ、新旧織り交じった街の建物を見ながら歩くのも楽しい街ではありました。
グッゲンハイム美術館とは
ソロモン・R・グッゲンハイムが、家業の鉱山経営を引退後に美術品を収集し、現代美術を支援する目的で設立した財団が運営する美術館です。
ニューヨークに美術館を設置後、世界各地に設立・計画をしましたが、現在、グッゲンハイムの名がつく美術館は、ニューヨーク・メキシコ・ビルバオの3つのようです。
ベネチアにコレクションを公開している館もあるようです。
設計は フランク・ゲーリー
僕は現代美術にそれほどの興味を持っていないのですが、ビルバオ・グッゲンハイム美術館に行きたかった一番の理由が、建物を見ることなんです (^^♪
設計したのは、財団のコンペで勝ち取ったフランク・ゲーリーですが、「見たことのないユニークなデザイン」と「ニューヨークと同じように大きな吹き抜け」が建築設計の条件でした。
入口のある正面から見る建物は、見たことのない‥というほどのデザインではありません。
左手にある階段を降りて、ネルビオン川べりへ。
川から見ると、「無規則性の外壁の曲面が、光を集める」という意図の通り、曇り空のなかでもチタニウムを使った局面の壁がキラキラと輝く大胆なデザインでした。
20世紀の傑作など大半が建物を賞賛する評論であったそうですが、地元では批判もあったようです。
とにかく、この建築物がビルバオという街を有名にし、世界中から観光客を集める大きな経済効果を生み出すことになったのは間違いありません。
展示作品
はじめにお伝えしますが、現代美術は正直言ってよく分かりません。
建物以外でこの美術館に行きたいという興味を持たせてくれたのが、この小説です。
ダン・ブラウンの小説「オリジン」の冒頭で、この美術館が舞台になっていますが、最初に出てくる作品が草と花の絨毯で覆われた犬「パピー」。
そして、主人公ラングドン教授がつまずきながら階段(本当に歩幅のリズムが狂う階段です)を降りて見つけた物体が「ママン」という蜘蛛。
うまい具合に足元に霧が出てきました。小説では「霧の彫刻」と表現していましたが、この霧は中谷芙二子さんの作品です。
館内の作品は、写真撮影ができないものがほとんどです。作品を小説にからめて書くのはここから先はやめておきます。
美術館に入場すると大きな吹き抜けのホールがお出迎え。
最初に見る作品が、ワード・アートのインスタレーション(撮影可)。
リチャード・セラの「スネーク」。長さ102mあるそうですが、鉄の迷路にしか見えない。この写真は作品ではなく天井を撮ったのでぎりぎりセーフか?
伝統的な絵画や彫刻はわずかしかありません(3rdフロア)。
作品ではありませんが美術館のトイレって、凝っているところが多いです。
入場料は12ユーロでした。事前に調べた限りでは予約はしなくても入場できる、という書き込みが多かった通り入場者は少なそうです。
この日はおチビちゃんの団体が複数入館していました。説明を懸命に聞いていましたが理解するには難しそう。
でも記憶には残るんだろうな。
バル2店
バスク地方の弾丸旅行だからこそ、ハズレのない店でピンチョスを食べたい!というのは当たりまえ。
旅行に行く前、バスク地方の「食」の参考にさせて頂いたのが、ありるさん(id:ariruariru)のブログ、フランス&スペイン旅「ワインとバスクの旅!~~」。とても濃い内容の記事を書かれています。
そしてブログ内でご紹介されていた、金栗里香さん著「美食の街を訪ねて~~」という書籍。写真がカラーで分かりやすい。
これに、今年の正月にテレビで放送していた「石原さとみのすっぴん旅」という番組の情報を加え、お店をチェックしていました。
ビルバオではランチ利用で2店を訪問しています。
La Vina del Ensanche ラ・ビーニャ・デル・エンサンチェ
アバンド地区のど真ん中に位置するバルで、店内は広いのですが、お昼時ということもありとても混んでいました。
たまたま入口そばのテーブルが空いたので、スタッフに確認して着席。スタッフは忙しく動き回っているのですが、お客の動きはしっかり見ているようです。
頼んだ白ワインと一緒にメニューが載ったタブレットを置いていきました。見た目で分かるようで、タブレットは日本語のページが開かれています。
この日は寒く雨がしとしと降る中を歩いてきたので、温かいピンチョス(日本語表記ではタパスになっていました)を数品注文。
温かいものに先に目がいって、売りであるイベリコ豚の生ハムを注文しなかったのは失態でした。
イカやタコなども注文しましたが、美味しく頂きました。
Bar Motrikes バル・モトリケス
このお店は旧市街にあります。グーグルマップを頼りに行ったのですが、迷いました。旧市街は道が入り組んでいて坂もあったりで、ブラブラ歩きが楽しめそうな街です。
住所の通り名を探して細い路地に入るとバルがありました。
本で紹介されていなかったら入らないかもしれない、親父が一人でやってる感じの普通のバルです。お客さんは地元客がほとんどのように見えました。
カウンターにつくと「マッシュルームだろ?」。
そうです。ここの売りが秘密ブレンドのオイルをかけて焼いた肉厚のマッシュルーム。本にも書いてありましたが、1人1個じゃ足りないので初めから2個頼んだ方が良いです。
すぐには焼きあがりませんから。
タラのオリーブオイル漬けも看板メニューの一つ。これも美味しかった。このバルのピンチョスは、味付けに秘密の何かを加えているのかも。
ところで、この店のカウンターにあったLANという赤ワイン、美味しいと思いました。高いものではないので、スーパーにあるかな?と探してみましたが見つけられません。
でも、帰りのバルセロナ空港のラウンジに置いてありました。もちろん、朝っぱらから飲んできました。
終わりに
ビルバオの街は適度な大きさもあって、暮らしやすそうな街にみえました。新旧織り交ぜた建物が並んでいたりしますが、それに違和感を感じません。
そして、落書きが見当たらなかったのもこの街の良いポイントです。思い返しても落書きを見た記憶がないです。
落書きが全くないはずはないと思うのですが。
文字数が多くなってしまいました。最後までご覧いただきありがとうございました。