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【博物館明治村】アクセス込みで1日がかりの充実した見学でした

こんにちは。かーる1世です。

明治・大正期の洋館を見ることが好きなので、そんな時代の建物が集められている博物館明治村(以降、略して明治村と表記します)にいつか行きたいと考えていました。

しかし、札幌からだと日帰りはもちろん、1泊でもタイトなスケジュールになってしまいます。

3月に入り「どこかに行きたい病」が悪化😁してきたところ、ANAの「今週のトクたびマイル」で、札幌-名古屋路線が対象になっているのを発見!通常より少ないマイル数で名古屋へ行けます。2泊3日の日程で中日の1日を観光に当て、前後の日はホテルで仕事と割り切って明治村に行ってきました。

2024年3月の訪問です。

もくじ

博物館明治村

明治村は、明治建築を保存展示する野外博物館で愛知県犬山市にあります。開村したのは1965年(昭和40年)で、現在までに60を超える建造物が移築・復原されています。

本物の価値を残す、伝える

がコンセプトで、壊される運命にあった明治建築を移築することで、明治時代の人々の想いを後世に繋げていく。ことを使命としているようです。

詳細については、公式サイトでご確認ください。

www.meijimura.com

アクセス

名古屋市内に用事はなかったので、交通費節約のため中部国際空港(セントレア)そばのホテルに泊まりました(プライオリティパスを使ってある程度の食事も賄えるし(^^♪)。

明治村は愛知県の内陸部、岐阜県に近い場所にあります。空港からレンタカーを利用して、片道およそ1時間強かかりました。

maps.app.goo.gl

車のレンタル料と往復の高速代は合わせて1万2千円程度。一人で行っているのでこれはけっこうな出費😲 距離は往復150㎞で、ガソリンはたったの7リットルしか使いませんでした。さすが日産のe-POWER車ノート、とっても低燃費です。

公共の交通機関を使うなら名古屋市内からが便利ですね。1時間くらいで行けると思います。

広大な村内

敷地面積が100万㎡ほどあります。広さを東京ドームに換算すると21個くらい。”村”と名乗っているだけあって村内は1丁目から5丁目まで、5つのエリアがあります。起伏のある土地なので、じっくり観てまわると1日では回り切れないかも知れません。

1丁目(地図の一番下)に正門があり、公共交通機関を利用した場合は、こちらからの入場になります。

車を利用した場合は、オフィシャルの駐車場が北口のほうにあるので、北口入口からの入村になります。必然的に5丁目(地図の一番上)から見学スタートになります。

村内へ

明治期のハイカラな洋館を中心に見学しましたが、一応、村内すべての建物を観て回りました。(しばらくの間、足のスネ辺りの痛みが引かなかったです)

駐車場に車を止めて北口から入場すると、SL東京駅を目にします。まだ建造物はない場所なのですが、このSLで村内を下り、さらに京都市電に乗り換えると、村の下の方に行けます。そこから見学スタートという手もありますね。

蒸気機関車が引く客車には1回500円で乗れるのですが、この日は運休日でした。試運転はしていましたよ。

帝国ホテル中央玄関

最も楽しみにしていた建物が帝国ホテル中央玄関なのですが、入村して最初に目にするのがこの建物でした。ここはハイライトとして最後に取っておきたかったのですが、北口から入場すると最初のご対面になります。

公式サイトより加筆・抜粋
20世紀の建築界の巨匠として名高いフランク・ロイド・ライト (1867-1959 米国人) によって設計された、旧帝国ホテルの中央玄関部。首都の迎賓施設にふさわしい華やかさと、ライト独自の設計思想が隅々まで行き渡り、全体の設計から客室に至るまで、多様で他に類を見ない空間が実現していた。 床の高さや天井の高さに変化をつけながら、水平に、垂直に展開していく空間演出や、各種の部材に施された多彩な造形美など、見どころは尽きない。

旧帝国ホテルのいわゆるライト館の中央玄関部分です。正面の姿がこちら。シンメトリーな姿は宇治の平等院鳳凰堂にインスパイアされたとも言われています。建物前にある池も当時のものを再現したそうです。

横から見た姿です。玄関ホールでこの大きさですからホテルのスケールが伺えます。

栃木の大谷石やレンガなどの部材に細かな装飾が施されています。

見学時にはそうは感じないのですが、写真では遺跡かのように見えてしまいます😅

エントランスをくぐると左手にフロント。

エントランスは3層の吹き抜けです。

内外装に彫られた幾何学模様の彫刻は、ライト建築の特徴の一つ。

2階からエントランスホールを見下ろしました。

2階には当時のテーブルや椅子などが展示されています。

ライトは建物だけでなく、空間に馴染むように家具や食器までデザインをしています。

厳密には帝国ホテルではありませんが、この喫茶室で寛ぐことができます。この日は休業日でしたが。

帝国ホテルの玄関が展示されている5丁目には、旧教会や、

旧銀行の建物など、

石材やレンガを使った建物が数多く点在している、僕にとっての見どころ満載のエリアでした(写真はそのエリアの一部分です)。

その他の建築物と展示物

その他と一括りにするのもどうかと思いますが、印象に残ったものを2つだけご紹介します。

札幌電話交換局

2丁目エリアにレンガ通りという場所があります。

その入口にあるのが札幌電話交換局。

目にした時に「見覚えのある建物だ」と思ったのは、建物の材料になっている石材のせい。

説明では地元の石材を使っているとのことなので、間違いなく札幌軟石を使った建物です。見覚えがあると思ったのは、地元札幌には未だにこの時代の石造りの建物がいくつもあって、見慣れていたからなのです。

現在の札幌テレビ塔と市役所の間に建っていたそうですが、その場所、今は大通公園の横を通る大きな道路になっています。

老朽化して養豚業者に無償で払い下げされることを知った明治村が譲り受けたのだとか。現在は国指定の重要文化財です。

西郷従道の邸

西郷隆盛の弟、西郷従道 (さいごうつぐみち) が接客用として目黒に建てた洋館です。

建物はもちろん素晴らしいのですが、内部のデザインに目を奪われました。

こちらは来客をもてなしたダイニングルームです。

テーブルウェアはすべてノリタケのものが置かれていました。これは当時使われていたモノではなさそうです。

こちらは来客用の客室だと思われます。

2階にも素晴らしい部屋があるようですが、この日は上がることができませんでした。それにしても、僕が驚いたのは窓とカーテンの美しさです。

さすがに当時のカーテン生地ではないと思いますが、カーテンレールやボックスを見ると、写真のようなカーテンが引かれていたのだと思われます。

パリのおしゃれな高級ホテルと言われても信じてしまいそうです。

まとめ

帝国ホテルライト館が閉館し、建て替えられたのが現在の帝国ホテル本館です。その本館も50年が経過して建て替えが決まっています。

現在の本館もそうですが、デザインのある建築・構造物は、何らかの形で残されると良いなと思います。

明治村内は広大で、しかもアップダウンがあるので歩き回るのは大変です。そんな方にはクラシックな村営バスの利用がお勧めです。村内9か所のバス停で乗降自由、1日500円です。

こちらの写真は京都市電です。村の中間にあるSL名古屋駅と接続しており、下までの区間を1乗車500円で利用できます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。