こんにちは。かーる1世です。
青森県立美術館とそのすぐお隣にある三内丸山遺跡を見学・鑑賞しましたので、ご紹介したいと思います。
2023年7月の訪問です。
目 次
行き方
JR青森駅前のバス乗り場から路線バスが出ています。世界遺産だけあって平日にも関わらず多くの方々がいらっしゃいました。
三内丸山遺跡行きに乗り込みます。交通系ICカードが利用可能でした。青森県立美術館は終点の1つ手前です。
車で行かれる場合の駐車場は、どちらの施設も無料駐車場があります。
遺跡内を通り抜けて美術館へ行くことはできませんが、両施設建物の間は5~6分で歩けます。
三内丸山遺跡
バスの終点で下車すると、目の前に縄文時遊館という遺跡へ入場する施設があります。
施設はガラス張りで馬蹄形をしています。
右手にはお土産店があり、こちらは無料で入館できます。遺跡を観るためには左側から入館してチケットを購入します。入館料が一般410円とは安いですね。
後で行く美術館とは相互割引をしているので、半券は捨ててはいけません。
建物のホールです。
縄文時代の衣装がホールにありました。ここで撮る記念写真用の衣装なので、これを着て遺跡巡りはできませんが、雨の日用に長靴や傘が無料で貸し出しされていました。
三内丸山遺跡の概要を縄文シアターで勉強して、全体像を模型で確認します。
トンネルをくぐって縄文時代にワープ!
トンネルの先は遺跡のある縄文ムラ、想像よりも広かったです。
この建物跡は遺跡の象徴として写真でみかけますね。4~5千年前の建物としてはすごい高さです。
こちらは復元された大型建物の内部。ムラの集会にでも使われていたのでしょうか?
復元された縄文式住居もいくつかあります。小学生が造っているんですね。世界遺産に自分が造ったものがあるなんて自慢できそうです。
建物内にあるミュージアムも見ごたえのある展示がされています。
復元された土器が模様の種類別に美しくディスプレイされていました。
1階にあるラボでは、今も発掘された土器の破片を接合したり、新たな場所で発掘調査が進行中です。
いろいろな土偶も出土されています。展示されているのはほんの一部なんでしょうね。
何を現わしているのでしょうか?土偶の正体はいろいろな説があるようです。
美術館に行く次いでみたいな気持ちで遺跡に行きましたが、なかなか見ごたえのある場所、さすが世界遺産になるだけあります。
青森県立美術館
美術館は三内丸山遺跡の敷地に隣接している、白いレンガ壁で覆われた美しい建物です。遺跡の発掘現場から着想して地中を掘りこみ、デコボコした空間を展示室にしたのだそうです。
この美術館で有名なのは、ブログのサムネイルにしたあおもり犬。屋外に置かれた巨大な犬の立体作品で、高さが8.5mあります。屋内から撮った写真で規模感が分かるでしょうか。
作者は弘前市出身の奈良美智 (NARA Yoshitomo) 氏。氏による屋外の大型作品がもう1点あります。高さ6mのブロンズ像です。
こちらの作品は、いつもの奈良作品とは違って厳かな印象を持ちました。こちらは入館せずに無料で観覧できます。
コレクション展
入館料は510円ですが、遺跡入場の半券を見せて100円引きになりました。企画ものの展覧会は各展覧会ごとに観覧料が別途必要です。僕はコレクション展だけの観覧でしたが、初めての来館なので所有作品のコレクションを観覧するだけでも十分に満足できました。
青森県立美術館のコレクションは、青森県出身、あるいはゆかりのある作家の、近・現代作品が中心です。僕の知っている作家は、棟方志功、寺山修司、奈良美智の3氏だけでしたが。
シャガール:舞台背景画
受付を終えてエレベーターで下ると、コレクション展の最初のフロアがあります。ここにはシャガールがバレエの舞台のために描いた4枚の作品が通年展示されています。
この大きな絵を飾るための空間を用意できた美術館も素晴らしいですね。4枚のうち3枚を所有しており、1枚はフィラデルフィア美術館から借りているそうです。2023.9.17からこのホールでフラメンコ公演があるそうで、近場の美術館だったらきっと観にいったと思います。
この作品を観るだけでも入館料510円を払う価値がありそうです。
奈良美智だらけ
恥ずかしながら、お名前をしばらく美智=みちと読んでいました。なら よしとも氏です。
さて、このフロアは多くの作品が趣向を凝らして展示されており、さながら奈良美智ワールドです。
氏の作品の特徴である、可愛らしいキャラクターや
ファンタジックな世界観、
彼の作品は、幼少期の記憶や音楽・アニメなどが影響を受けていると言われています。
平日と言うこともあって人が少なく、とてもゆっくりと鑑賞することができて大満足でした。
2023.10.14から奈良美智の企画展が開催されるそうです。
現代アート
僕には理解が難しいものモノあるのですが、インパクトの強いものや、
特異な手法で制作されたブロンズ像など、興味が惹かれる作品の展示もいくつかありました。
家庭には大きすぎて収まるサイズではないですが、テーブルランプです。幻想的な光を放つ作品でした。
青森県出身の佐野ぬい氏の作品です。「佐野ブルー」とか「青の画か」と称されるくらい、青色を基調にした作品を多く発表しているそうです。
青森県立美術館の鑑賞で僕が一番気に入ったのが、佐野ぬい氏の作品。リビングに飾りたいくらいですが、とても手の届く価格ではありません。
カフェ「4匹の猫」
ミュージアムショップのほか
4匹の猫というカフェがあります。ちょうどお昼時でここで昼食をとりました。
店名の由来は分かりませんが、バルセロナにも画壇の大御所が開いたカフェ「四匹の猫」があります。今は観光客向けのレストランですが、謂われがあるのかも知れません。
お店は明るくてカジュアルな雰囲気。混んではいなかったのですが景色が見える窓側は満席でした。景色が良いのかな。僕は内側の窓側席に着席。
メニューブックの挿絵は、画家の山内文夫氏という方が描いており、ページ内が絵本仕立てになっています。
メニューはパスタやカレー、ピラフなど。デザートには青森県産のリンゴを使ったものがいくつかありました。
価格は美術館内だからと言って高いわけではなく、普通のカフェめしと同じだと思います。シーフードピラフを頂きました。普通に美味しかったです。
おわりに
6月7月の2か月で品川のWHAT MUSEUM、金沢21世紀美術館、そして青森県立美術館の3館の美術館へ行ってきました。いずれも現代美術の展示が中心で、今まで足を向ける機会のない作品の鑑賞でしたが、案外、面白いことに気がつきました。
有名な画家の作品を集めた企画ものの展覧会も良いのですが、美術館側が選りすぐって集めた作品を、常設展示で観覧するのも良いものだと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。